色と空

「空」は、哲学的立場であるともいえます
触ることも、見ることもできませんから

今、モニターを見てらっしゃいますよね、では
パッと目をつぶってみてください

その間に、モニターは月の裏側に飛んでいってます

なわけはないのですが 見てないから、わかりません
わからないけど、ある

それが「空」です

だからどうした、とおっしゃるかもしれませんが、 我々は感覚器官を通じて外界を認識して脳内に再構成しているのです
ですから、実際は、脳内世界を生きているわけです
で、真実の世界は、感覚器官で感じる前の世界なわけです

脳内世界が「色」
真実の世界が「空」です

脳内世界の「色」は、脳の数だけあることになって、対立、独善、妄想、など自動的に生み出される原因になるのです
「我」と言うこともできます
つまり、不幸の原因です

じゃ、「空」はどうなっているのか、ということですが、見たり触ったりする前の世界ですから、絶対に説明することができません
説明してしまえば、その説明は脳内世界の産物です
「空」は、感覚器官によって脚色される前の世界ですから、自分勝手な思い込みが一切ありません

本来そこにある「空」を、自分勝手に捻じ曲げて脳内世界「色」を作り出し、勝手に不幸になっていくのが、我々の今の姿です

「空」を感じることは、つまり、真実の世界を感じることです

お釈迦様は、その方法を見出したから、悟りを開いたわけです
その、第一歩は「微笑むこと」です