2011/03/16

痛みを分かち合って頑張ろう

   
 
東日本大震災にあわれた全ての人にお見舞いを申し上げます

震災でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族ご親族の方々にお悔やみ申し上げます

現在避難中の皆様、絶対にあきらめないで、今こそ底力を発揮する時です

危険な救援作業を続けていらっしゃる皆様、ありがとうございます
皆で力を合わせ、笑顔を取り戻しましょう


ここで、これからの事を少し考えてみたいと思います




米国人には理解不能、大地震でも治安が揺るがない日本

アメリカでは2005年8月に、ハリケーン「カトリーナ」の後、ニューオリンズの商店が略奪にあい、大きく報道されました


【311東北関東大地震】 支援情報 & 中国人「日本の民度凄すぎヤバい」


 

これが違いというものか……。
俺たちがこんな風にできる日はいつくるのだろう、
これが本当の進歩というものだ。



国民の民度の高さは、
災害の時は余計に敬意を覚えさせる。




アメリカ人も中国人も、災害に沈着冷静に対応する日本社会に驚きを隠しません

まあ、日本人である我々からすると「だからなんなの、普通じゃないか」ということなのですが、世界の常識からすれば、尊敬に値する行為なのです

僕はインドの仏跡を参拝する時、ローソクと線香に火をつけるのに、最近は飛行機にライターを持ち込めないのでマッチで火をつけます
そして、火の消えたマッチ棒をまた箱に戻します

それを見てインド人のガイドは「日本人は皆、消えたマッチ棒を捨てない」と驚きます
「えっ、あたりまえだろ」と言うんですが、インド人から見ればあたりまえじゃないのです

未曾有の災害を前にして、人間は無力です
しかし、日本人には、この市民社会の民度の高さがあるのですから、乗り越えていけると確信しています

二つ原爆を落とされて、20年後には東京オリンピックを開催した国なのですから、なんとかなります



「コンクリートから人へ」と叫んできた政党が政権を担っていますが、地震、津波、原発などの災害に備えるには、コンクリートが今まで以上に必要になります

阪神淡路大震災の時、自衛隊は違憲だから援助物資を受け取るな、と言って回った人が、今大臣をしています
たぶん、今は、お考えを変えていただいているとは思うのですが

「災害対策予備費」、「学校耐震化予算」、「地震再保険特別会計」など災害対策予算を4000億円ほど、事業仕訳で切り捨てた大臣も健在です
八ッ場ダムも仕訳されましたが、水力発電所として再評価する必要があります

財政再建優先で、緊縮財政を主張している大臣も、まだ健在です


アメリカが911を境に変わったように、日本も311を境に変わることになります

災害に強い国、先ずこれを最優先で目指さなければ、そもそも生き残れません

それには、未曾有の国難に対応した、前代未聞の財政出動が必要です
そんなことをすればインフレになる、というのは、その通りかもしれませんが、幸い今日本はデフレですから、50兆円位のお札を印刷してもインフレは起きません
国債をチャラにする方法など、実はいくらでもあります
要は、お札を印刷して、国債を買い取って帳簿から消せばいいだけのことなのですが、さすがにインフレになります、なりますが、別に人が死ぬわけでも、家が倒壊するわけでもありません、その気になればできるのです

日銀は対策を小出しにしないで、一気に100兆円規模の金融緩和をするべきです
戦力集中こそが最も効果的な対処法です
敵が一人ナイフを持って立ち向かってきたら、こちらも一人でナイフを持って立ち向かうのではなくて、一気に3人で機関銃掃射する、つまり、圧倒的な戦力を集中的に投入する、これが、必ず勝てる作戦です

いずれ円高に介入するなら、今すぐするべきです
マーケットはかなり驚いて、過剰な反応をしてくれるでしょう
適切な時期など見計らっていたら、手遅れになります

災害対策の公共事業を遅滞なく、むしろ前倒しで推進する必要があります
天変地異は、対策を待っていてはくれません
ニューディール政策のような、大規模な財政出動をする他はないのです
ややインフレにはなるでしょうが、むしろ日本のデフレ体質を一気に解消して、国力の低下が食い止められます

当面、原発に依存するほかはありませんが、やはり、太陽光、風力、バイオ、地熱、波力など、新エネルギーを、さらに積極的に推進する必要があります
自家発電の全量買い取りは、電気代が高くなっても、やっていくしかありません

自衛隊の価値は、まだまだ過小評価されています
防衛関連予算は削減され続け、人員は定足数に足りない状況です
それでも、いざという時に頼れるのは自衛隊しかないのです
日米安保を有益なものにしようという、アメリカの努力も評価しなければなりません

幹線道路網の強化、送電規格の統一(50ヘルツを60ヘルツにする、東京電力は私利私欲を捨て協力すべきです)、海岸線地帯の建築基準の再検討など、やれることは沢山あります

消費税を上げるなら、一気に20%まで上げて、所得税を廃止するべきです
計算上は20%まで上げれば、所得税はいらなくなります
間接税を廃止し、直接税に切り替えれば、むしろ税制はフェアになります
生活必需品の税率を下げるなど工夫すれば可能なことです

インフレ国家になりそうですが、痛みを皆で分かち合って、日本をより安全で強い国にしなければ、明日はありません

「痛みに耐えてよく頑張った」と言ったのは小泉総理ですが、これからは
「痛みを分かち合って頑張ろう」です

危機とは、険と同時に会が訪れるという意味です
ピンチはチャンスです

日本のGDPの85%は内需です、現在の日本は決して貿易立国ではありません
http://www.stat.go.jp/data/sekai/09.htm#h9-03

この危機をきっかけに、さらなる内需振興を目指し、堂々と独り立ちする国家を創らなければなりません

災害対策を中心にした安全・安心な国創り
国土全体の冗長性の拡大
それが、防波堤に始まり、送電網、流通経路、通信、地域社会、そして個々の家族など、全ての分野の強化安定に繋がり、内需を中心とした安定的な成長の基礎にもなります

私の寺は今、国宝2棟(大門、多宝塔)重文1棟(鎮守堂)の保存修理事業に取り組んでいます
日本の歴史、文化の物的証拠として、また、日本人の誇りの象徴として、そして、未来への善き遺産として、文化財の保存は絶対に必要です

日本と、そして人類の、さらなる繁栄を信じて、がんばりましょう

 

 

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