不断念仏式       一巻
紙本墨書 縦27.4 横195.8
鎌倉後期(14世紀)
長保寺における不断念仏の式次第を記したものである。
不断念仏とは円仁(慈覚大師)が五台山から比叡山にもたらしたもので、一定の期間中、僧侶が絶えることなく、阿弥陀仏を念ずる修法である。敬白文によると、長保寺においては大治3年(1128)に不断念仏が始まり延慶2年(1309)まで毎年10月に行われていたことが判明する。また、それ以降もこの修法を再整備して継続していくことが述べられている。その中で、道俗を限らず阿弥陀仏と慈覚大師に結縁して往生極楽を願っている点は、この時期の長保寺とその周辺地域における信仰を物語っており、貴重な史料と言うことができる。
なお、巻末の部分には長保寺においてこの不断念仏が大治3年に10月1日一夜の形で始まり、保元3年(1158)には10月16日からの七日七夜に改められ、さらに正応2年(1289)には10月11日からの七日七夜、五昼夜に改められたことが記されている。
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和歌山県立博物館「長保寺の仏画と経典」より