V:傳全5 P:479 和歌。   比叡山中堂建立の時(新古今釋教)。   傳教大師。 阿耨多羅三藐三菩提の佛たち我立杣に冥加あらせ給へ。   法華二十八品歌の中に(續古今釋教)。   方便品。 三の川ひとつの海となる時は舍利弗のみそまつ渡りける。   法師品。 この法をもし一こともとく人はよもの佛のつかいならす や。   分別功徳品。 我命なかしとききてよろこへる人はさなから佛とそなる。 P:480   比叡山の中堂に始て常燈ともしてかかけ   給ける時(新拾遺)。 あきらけく後の佛の御世まても光つたへよ法のともし火。   末代の衆生のねかひよめる(和論語)。 末の世のいのりもとむる其事のしるしなきこそしるしな りけり。   比叡山をよめ類(和論語)。 おのつからすめは持戒の此山はまことなるかな依身より 依所。   みかとの御爲に經かき給ひし奧に(和論語)。 となへても君をのみまたいのりけれは幾代ふるとてたえ しと所思ふ。 P:481  (右八首天台霞標所録)。 となへてもきみをのみまたいのりけれはいくよふるとも たへしとそ思ふ。 B:傳全奧書   右一首。來迎寺所藏本。大師御自筆長講仁王經會式之終載之。